日本銀行での講演; 「日本の経済低迷とその出口」

→English

5月14日、日本銀行での講演でした。このお招きはちょっと驚きですが、約2時間。白川総裁は急用でご出席できませんでしたが、西村副総裁ほかの50人ほどでしょうか。みな優秀な方たちばかり(と思います)でしたが、男性ばかりでした(女性の2人はサイド席にお座りでした、、)。

「日本の経済低迷とその出口を探る」というテーマで、ということでした。レジュメ、参考図を数枚、推薦図書リスト、また、石倉洋子さんと共著の「世界級キャリアの作り方」、「イノベーション思考法」を数冊、贈呈。

ご存知の方もおられると思いますが、あまりの人気にHarvard大学が初めてその講義シリーズを公開したというMichael Sandel教授の「Justice」のいうテーマの講義。この講義ははじまりから引き込まれるようにすばらしい講義で、NHKの教育テレビで日曜夕方(深夜にもありますが、、)オンエアー。

そこで、私もこのスタイルの日銀でのセミナーを始めました。皆さん面食らったでしょうね?銀行ですし、難しい雰囲気もあるかとは思いましたが、若い人たちは面食らったかもしれません。みなさんの前で、発言しにくい理由はよく理解できます。

特に、インターアクテイヴには進行させにくい雰囲気があります。そこにこそ日本の閉塞感の基本があるのですけど、これについても申し上げました。

タテの男性社会、年功序列、偏差値から出発する社会的ヒエラルキーを当然と認識する精神的価値構造などが特徴的な日本社会、これがフラットなグローバル世界での急激な変化に対応できない底流にあります。「強さ」を生かす、しかし「弱さ」を認識し行動する力の欠如などなど、これは私のサイトにも繰り返し出てく「底流的テーマ」といえます。これを象徴的に、しかも劇的なかたちで表わしたのが「トヨタ問題」であり、アブダビでの原子力の競り合いだったといえます。

このような講演の機会はとても貴重です。今回は、お呼びいただいただけでもうれしいです。次回もまたチャレンジの機会があるとうれしいです。